小説イラストレーター蒼生のなんでもやってみるブログ

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小説 ただひと EP31 世界のバランス

ネット公開版   小説 ただひと   作 蒼生

 

小説ただひとEP1 始まり 

 

EP31 世界のバランス

 

知の達人ソロンが消え、表向きは平和が訪れた。

アウダス率いる隊は解散し、それぞれの故郷へ帰っていった。エリヤは森の民の集落へ。マナはワイズ博士の元へ。アウダスとルミエールは首都へ。セレーネはイーサンと共に学都でアンフェルの人々が故郷へ帰れるように研究と彼らの世話に尽力することになった。そしてヘリオスは兵役を終えて故郷のドートニク村へ戻ってきた。最初は三人で出たはずなのに、今や一人で故郷の地を踏むことになった彼の背中は寂しげだった。母は彼が無事戻ってきたので心底喜んでいた。村を出る時患っていたペトラ病もその後少しずつ回復しはじめ、体にあった痣も薄くなっていった。

 ヘリオスは村に帰るとまず綺麗な板状の石を探しにいった。幅が三十センチくらいの黒い石を見つけ、それに友人の名前を掘った。素人が刻んだものなのでかろうじて読める程度の粗末なものだったが、できあがると彼はそれを磨いて村で一番見晴らしのいい丘の上に置いた。その下には何も埋まっていなかったけれど、彼はそれをディオンの墓とした。そしてここに来るたびに、沢山のことを語って親友と心の中で再会を果たそうとした。

  

 

アンフェル編へつづく

 

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