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小説 ただひと EP17-2 自由のために

ネット公開版   小説 ただひと   作 蒼生

 

EP17-2 自由のために

 

力の達人は兵士宿舎の前に兵士たちをすべて集めると言った。

「諸君。我々はこの国に生きる人々の盾である。もっとも弱い人々のために戦う誇り高い兵士である。我々の存在意義は先の無慈悲な勅命とは相容れないものだった。けれど国王の命というただそれだけで道理に反した行いをせざるを得なかった。俺はずっと疑問だった。けれどその答えがようやく出た。

今日、この国の普通の人々が自由のために決起する。不正義と不自由の蔓延したこの国の秩序を再構築すると選択をした。

その自由とは、我々の自由でもある。一人一人が自らの良心に従う自由でもある。我々が本来の存在意義に立ち返るという事である。だから国軍は、この変化ののち、新しい秩序が作られた国で人々のために働く。よって今をもって古い無慈悲な縛りから諸君らを解放する。これをもって国軍は活動を一旦停止する。以後は一人の人間として自らの良心に従い動いてもらって構わない」

兵士たちは水を打ったように静かになった。

そして一人が「バンザイ!」と言った。その声を皮切りに方々で似たような声が巻き起こった。

「将軍!我々も彼らに合流しましょう!」

「軽装備の民間人が戦闘するなんてもってのほかです!」

「将軍!」

兵士達はアウダスの決断を急いた。

「…国軍は、今理不尽な命令に抗い、停止状態にある。国軍としての動きは全てが終わるまではできない…。だから、その間我々は一人の国民として己が信念に従い動くことができる!…俺は今将軍ではない。ただの一人の男として、自由のために剣をとる。同じ志を持つ者は…、俺と共に行こう!」

「おおー!」という地鳴りのような激しい声があがった。

 

つづく

ただひとEP17-2(2)

 

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